かまぼこ製品Q&A
Q:かまぼこの色は、なぜ美しい白ですか?
A:白身魚をそのまま蒸したり焼いたりすれば、身の部分は白であるのと同じでかまぼこが白いのは全く自然な色なのです。
水さらしとういう工程で魚の肉から血や脂肪を取り除くので、より美しい白さになります。
大昔から一切の添加物とは無関係の白さです。
Q:弾力があるのはなぜですか?
A:かまぼこ製品のあの弾力は、たんぱく質の繊維の絡み合いによるものです。
良い弾力を得るためには鮮度の良い魚を用い、水さらしや練る工程など、加工技術がものを言います。
すべての製造の技によって、魚肉の持てる力を最大限に引き出します。
弾力増強のための添加物は用いていません。
Q:塩分のとり過ぎになりませんか?
A:塩は、味だけでなく独特の弾力を出すために重要な役割をしています。
製品に含まれている塩分は2%前後で、かまぼこ製品の豊富なたんぱく質が体の塩分調節を推進するため、とり過ぎの心配はありません。また、最近ではミネラルを含む天日塩を使う製品が増えているので、ミネラルの補給にもなります。
Q:着色料や添加物は使われていますか?
A:着色料は、食品衛生法に基づいて、安全性が確認されているものが使われています。
天然素材から採取したものから、化学合成によるものまでさまざまです。
野菜ピューレ、ウニ、卵、抹茶なども彩りに使われます。また、添加物は香辛料などが入っているものやすり身を冷凍する上で重合リン酸などを混ぜて加工しやすくしているものなどがあります。
Q:保存料は使われていますか?
A:保存料は、食品衛生法によって定められた基準に基づいて、ソルビン酸、ソルビン酸カリウムが用いられている製品があります。コールドチェーン(低温流通)の発達や包装技術などの進歩によって保存料を加えない製品が多くなってきています。
Q:かまぼこの板は何のために付いていますか?
A:かまぼこが板付きになったのは、安土桃山時代からとされています。作るときに形を整えやすい持ち運びに便利といった理由のほか、蒸したり冷したりするときに余分な水分を吸ってくれるので腐敗防止の効果があります。
Q:ちくわにはなぜ穴があるのですか?
A:ちくわは板にすり身を乗せるのではなく、棒にすり身を巻き付けます。そのため、加熱後に棒を抜いて切ると断面に穴が開きます。ちくわにも種類があり、豊橋ちくわや、ぼたんちくわなど、地方によって焼き目などが異なりますが、穴があいているのは同じです。
Q:冷凍保存はできますか?
A:かまぼこ製品は急速な冷凍を必要とします。焼ちくわや揚かまぼこのように肉が薄いものは冷凍しやすいのですが、板かまぼこ類は家庭の冷凍庫では冷凍できません。肉厚のものは水分が短時間で凍らないので、すが入って食感が悪くなりますので注意を。
Q:どんな魚が原料に使われていますか?
A:鮮度が良い魚ならほとんどの種類から作ることができますが、魚の種類によって、食感や風味にそれぞれ特徴が出ます。明治・大正のころまでは、産地の近海でとれる魚が主でしたが今では遠洋漁業の発達や消費者の嗜好の多様化もあって、スケソウダラ、グチ、アジ、サバ、イワシなど、国内外の100種類以上の魚が使われています。
Q:どのような製造方法ですか?
A:かまぼこ製品によって製造方法もさまざまですが、一般的には次のような方法です。
①原料魚の頭と内臓、骨、皮を除く
②水にさらして魚肉の余分な脂肪や皮を除く(水さらし)
③水さらしにした魚肉を脱水専用機で絞る(脱水)
④魚肉をすり出して味つけし、裏ごしする
⑤かまぼこ板に板付けして加熱、その後、急速に冷却して包装し、完成
※全国かまぼこ連合会発行 「かまぼこ なんでもバイブル」からの抜粋